ルータービット用語
ルーター/トリマー
ルータービットを取り付けて、加工するための機械のことです。
BTMTのウェブサイトでは、
6mm軸のビットを取り付けられる小型の機械のことを「トリマー」
6mm軸と12mm軸の両方のビットを取り付けられる大型の機械のことを「ルーター」と呼んでいます。
ルータービット
ルーターやトリマーで使用する「ビット」の総称です。
※6mm軸のビットを「トリマービット」と表現することもあります。
シャンク
ルータービットの取り付け用軸のことです。
米国などでは1/4インチ(6.35mm)、1/2インチ(12.7mm)が一般的です。
日本では、6mm軸、8㎜軸、12㎜軸が一般的です。
※BTMTのビットは、全て6㎜軸と12㎜軸です。
*ルータービットは、どちらが上??
シャンク側が上です。
刃の先端のことを「ボトム」と表現することがあるのは、このためです。
ハイス鋼
「ハイ・スピード・スチール鋼」の略。
接着剤を含む合板や、堅い木を切削したときの耐久性は「超硬」に劣りますが、粘り(柔軟性)があり、針葉樹などではよりキレイな切削面が得られるということで、今でもファンがいるようです。
※BTMTには現在ハイス鋼のビットはございません。
超硬
ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つといわれる「タングステン・カーバイド」のことを「超硬」と呼びます。
高回転のルーターやトリマーで使用するビットの刃は、長時間使用しても、刃が摩耗しないことが重要です。
超硬は高価な素材であり、また硬いゆえにねばりが少ないことから形状によっては欠けやすく、ほとんどのビットは刃の部分だけ超硬をロウ付けしています。
ムクの超硬ビットはスパイラルビットやストレートビットのような形状に限られています。
スパイラルビットは、ビット全体が超硬製で高価ですが、軟らかい木から硬い木まで適しており、また接着剤を含む合板やMDFなどにも安心して使えるオールマイティーなビットです。
マイクロ・グレイン・カーバイド
タングステン・カーバイドは、粒子が細かいほど硬度があがり、長寿命な刃となります。
「マイクロ・グレイン・カーバイト」の粒度は、1.2μm(0.0012mm)以内と言われていますが、ひとことでマイクロ・グレイン・カーバイドといっても幅が広く、ビットの性能にも差が生じます。
BTMTルータービットは、マイクロ・グレインカ-バイドの中でも特に粒子の細かい「超微粒子超硬」を採用しました! ※
※一部のビットを除く
超微粒子超硬
マイクロ・グレイン・カーバイドの中でも、粒度が細かく特にすぐれたもの。粒度は0.6~0.8μm(0.0006~0.0008mm)といわれています。
鏡面砥ぎ
表面のわずかな凹凸も取り去る鏡面処理研磨を行い、切れ味を向上させました。
それは、あたかも仕上げ砥石でカンナの刃を研ぎ澄ます工程と似ています。
結果として、文字通り鏡のように光り輝く、美しいビットが誕生しました。
BTMTのビットは、入念に研磨されており、指が刃に触れただけで切れることもございます。充分ご注意ください。
スパイラルビット
らせん形状(スパイラル)の刃が、スライスするように切削するので滑らかな表面になります。
スパイラルの向きは2種類あり、それぞれ特徴があります。
[アップカット]
切削屑が、シャンクのほうに、すくい出されるスパイラルです。
ルーターの手持ち加工で深い穴を掘る場合など、木屑が排出されやすいメリットがあります。
また、ルーターテーブルで使用する場合、材料をテーブル面に引き付ける力が働くので、安定します。
[ダウンカット]
切削屑が、ビットの先端に送り出されるスパイラルです。
ルーターの手持ち加工では、材料を作業台に押しつける力が働くので、安定します。
また、切削した材料のフチが欠けにくくなります。
[アップ+ダウンカット]
刃の上の部分と下の部分で、スパイラルの向きが反対になっています。
(「らせん」が上下から内側に向かう形状)
材料の木端や木口を切削するとき、両フチがキレイに仕上がり、ササクレや欠けが出にくいのが特長です。
傾斜刃
刃を傾斜して付けてあるので、スライスするように切削します(スパイラルビットも、傾斜刃ビットの一種と言えます)。
ダウン傾斜は切削面のフチのササクレが出にくくなります。
また、溝ビットでは木屑を効率的にすくい上げるため、アップ傾斜になっているものもあります。
プランジ刃
ストレートビットなどで、垂直に掘り込むためにビットの先端に付けた刃のことです。
ルーターで、プランジタイプと呼ばれる回転中のビットを上下させることができるタイプの機種を使えば、ルータービットで丸穴を開けることもできます。
ベアリング(コロ)
ルータービットには、ベアリング付きのものが多くあります。
パターンビットと呼ばれるものは、ビットのベアリングをテンプレートなどに当てて加工することで、材料を同じ形に切削することができます。
また面取りビットで材料の角を整形する場合は、ビットのベアリングを材料に当てることでガイドにすることができます。
[トップ・ベアリング]
刃のシャンク側にベアリングが付いているビットのことです。
ベアリングをテンプレートなどに当てて、溝やくぼみを切削することができます。
BTMTのトップ・ベアリング・パターンビットは、先端にも刃(プランジ刃)が付いているので、垂直に掘り込むこともできます。
[ボトム・ベアリング(フラッシュトリム)]
刃の先端(ボトムとも呼びます)にベアリングがついているビットのことです。
ベアリングをテンプレートなどに当てて、板のフチを切削することができます。
貼り合わせた板の目違い(段差)を、一方の板に合わせる加工などにも便利です。
[トップ&ボトム・ベアリング(両サイド・ベアリング)]
刃のシャンク側と先端側の両方にベアリングがついているビットのことです。
テンプレートが材料の上側でも下側でも対応できます。
曲線のテンプレートの場合、木の繊維に逆らって切削しなければならない部分が必ず出てきます。
ルーターを逆方向に動かすことはできません(大変危険です)。
このような時、材料とテンプレートを固定したまま裏返せば、逆目を避けて加工することができます。
コレット
ルーターやトリマー本体の、ビットを固定するための部分のことです。
[コレットコーン(コレットチャック)]
ビットの軸(シャンク)を固定する筒状のパーツです。
切り込みが入っており、コレットナットで外側から締め付けることでビットを固定します。
ビットの軸径に合わせて交換します。
※コレットコーンが、コレットナットに組み込まれた製品もあり「コレットナットセット」、「コレットチャックセット」などと呼ばれます。
[コレットナット]
コレットコーンを締め付けてビットを固定するパーツです。
軸径の違うビットを取り付ける場合、中のコレットコーンのみ交換するタイプと、コーンとナットが一体となっていて、全体を交換するタイプの製品もあります。
[コレットスリーブ(コレットリデューサー、チャックスリーブ)]
コレットチャックの中に挿入することで、より小さい軸径のビットを取り付けることができるようにするパーツのことです。
12mm軸ルーターに、6mm軸のビットを取り付けるには、2つ方法があります。
1つは、6mm軸コレットチャックを用意する方法。
もう1つは、12mm軸コレットチャックに、6mm軸用のコレットスリーブを挿入する方法です。
頻繁に交換する場合は、コレットスリーブの活用が便利です。