ルータービットを使った作り方
花台を作る2 「アリ溝ビット」を使って脚部を接合
花台を作ります。
「ロの字型」の脚部を、天板にアリ溝で接合します。
かなりしっかりとしていますので、花台として使うのであれば強度も充分です。
※ベンチとして使う場合は、貫等で適宜補強する必要があります。
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↑ 脚部はウォルナット材で作ります。ロの字型の枠は、ポケットホールジョイントで接合することにしました。
↑ ポケットホールジグを使って、電動ドリルで斜めの穴を空けます。
↑ ワークベンチで、しっかりとクランプしながらネジ止めします。
裏側などに加工することで、一般的なネジ止め/ダボ埋めの接合よりも目立たなくなるのも、ポケットホールジョイントの特長です。
↑ ポケットホールに、脚の材料と同じウォルナットのプラグを差し込んで隠します。
↑ いよいよ、ルータービットの登場です。
天板と脚を「アリ」で結合させます。
まず天板にアリ溝を彫りますが、「アリ溝ビット」を使う前に、スパイラルビットやストレートビットで、あらかじめ不要部分を切削します。
アリ溝ビットで削る量を減らすのが、キレイに仕上げるコツです。
※いきなり「アリ溝ビット」で溝を彫ると、ビットに大きな負荷がかかってしまうばかりでなく、キックバッグの危険もあります。
↑ 「アリ溝ビット」は、刃径24mm(B34-03)を用いました。
材料に固定したままフェンス位置を移動させることができる定規を使って、溝の幅を30mmに広げました。
★溝幅を広げる際には、ビットの回転方向と送り方向が同じにならないよう(クライムカットにならないよう)注意が必要です。
定規が必ずルーターの進行方向左側に位置するようにし、ビットの左側で切削してください。
★BTMT「アリ溝ビット」は、刃長を短く、刃径を大きくすることで、溝幅が広い時にも少ない回数で目的の幅が切削できるように工夫しました。
↑ 同じアリ溝ビットで、今度はルーターテーブルを使って、脚部にオス加工します。
材料を立てた状態でフェンスに沿わせてます。
ゆるくなってしまわないように、はじめは切削量を少なくします。
少しずつフェンス位置を調整して、アリ溝にぴったり合うように加工します。
↑ アリ溝とアリ桟の加工ができました。
↑ 脚部を差し込みます。
※この作例では、アリ溝やアリ桟に意図してテーパーは施していません。
天板、脚ともにわずかな歪み等があるので、最終的にはマレットで撃ち込まなければ入らないほどきついジョイントになります。
↑ 接合が完了しました。接着剤を塗らなくても、しっかりとした接合になります。
↑ 接地部分には、木栓を埋め込みました。
↑ 花台が完成しました。
サイズは1000mmx340mmx高さ500mm。幕板や貫がなく、すっきりとしたデザインです。
※イスとしては使えません。
↑ 脚の幅は天板よりわずかに小さくしています。(天板は、時間の経過と共に収縮すると思われるため)
アリ溝による接合が、シンプルなデザインで強度を出す秘訣です。
(完)